ヤギ編集者、衝撃のインド(主にお腹面・笑)から戻ってご無沙汰しておりました(汗)。今日までブログを全然更新出来ず、、、、とはいうものの(事実)、下書きをしてあと一歩でアップというところでまた新たな出来事があって内容を書きかえて、を繰り返し続けておりました(汗)、がようやくアップに!!そういえば慶應SDMのM1の学生の皆さんが大量にブログを書き始めているようで、ブログ仲間が出来て嬉しいです〜。

さてさて今日はTEDxTODAI2013にお誘い頂き、久々の本郷キャンパスへ。
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Session3では不思議とご縁のある東京大学i.schoolの横田さん、そしておおとりでは慶應SDMに特別講義で来て頂いたbeBitの遠藤さんの登壇もありまして、非常に楽しい1日となりました。サプライズであの『Worldorder』http://worldorder.jp/のパフォーマンスもあり、会場は盛り上がりましたね。今日の様子は後日YouTubeにアップされる?かと思いますのでチェックされたい方は是非。

TEDxTodai2013
http://www.tedxtodai.com/speakers/
登壇者の方の話は話題こそ違えども、『本気』で何かに向き合い『実践』し続けている、ということ。ことわざには『言うは易く行うは難し』というものがありますが、行い続けている方の言葉にはパワーがありました。そしてただやるのではなく、『本気』つまり真剣であることがとても伝わってきましてエネルギーを貰いました。

確かFBだったかな、正しい文章はうる覚えですが、その時のニュアンスは『日本人は真面目だけど真剣じゃない。外国人は真面目じゃないけど真剣』というのを見かけたことがありました。なるほど、と思いつつ、今日の登壇者もそうですが、真剣に、逃げずに真正面から問題と向き合ったら、誰しもが自分ゴトとして立ち向かうようになり、真剣になるものだろうと思います。『真正面から向き合う』、これがとっても大事。

でも辞書で調べてみると元々の真面目の意味は『うそやいいかげんなところがなく、真剣であること。本気であること。また、そのさま。』となってました。現代においてはただタスクを黙々とこなすことを真面目といったりしてますが、本来からは違うんですね。やっぱり本来の意味は真面目であることは真剣であり本気ってこと。

そう、昨日は慶應SDMでdプロのActive Learning Phase 2の1st Presentationでしたが、まさに今学生の皆様はプロポーザー企業からのテーマに向きあい、まったく新しいソリューションの創出に向けて走っているところです。きっと最終発表までの期間で、提示されたテーマと『真正面から向きあい』、自分達がやるしかない!と『本気の覚悟』を決められたチームがイノベーティブなデザインに辿りつけるのだと思います。スタッフとしては全てのチームでそんな『本気』の活動をして欲しいのですが、慶應SDMのHPでは『本気で活動する機会、ALPS(現dプロ)』と書かせて頂いた通り、本気でやらないと学費をすごーく損します(笑・というといい方がよくないかな、、、)。昨日の講義の休憩中も前野先生、白坂先生、富田先生と『SDM本気学』でもやろうか!?となっておりましたが、冗談ではなくこれ無しでは多分結果を出すのは難しいだろうなあ、と思う今日の帰り道でした。
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さてさて話は変わって(変わってないか?!)、最近ハッとしたことですが全く新しい提案を目指す場合、『現場を見る』タイミングは従来とは異なる、ということ。Fail fastといいますが、まさにこれ。全く新しい提案なので詳細を作り検証に出かける従来式では投入リソースの回収リスクが高すぎます。しかし従来の考え方に縛られていると早いタイミングで現場に出ることへ理解を得るのは正直かなりハード。とはいえ、でもどうにか早いタイミングで検証にいけると気持ち良くFail出来る。でもその代わりに得られるものも大きい。これが今持っている感覚ですね。

ところで、全く新しい提案かどうかの判断=イノベーションの要件の中に『賛否両論になる』といったものがあります。僕としては賛否両論には3種類あるかと思っていて、1つは新しいが故に相手が理解出来ない(伝わらない含む)ため反対を受ける。2つ目は分かるけどそれって本当行けるの?という新しいが故に予想が出来ず、不確実性があるため反対意見が出る場合。3つ目は使い方次第で価値がポジティブ、ネガティブにもなり、その差が大きいもの。例えばクローン人間、拳銃とか他にもありますよね。これら3つのどれが影響してかは深く考えてはいませんが、昨年のdプロ最終発表においても各チームの最終提案に対し、教員間の評価は賛否両論の様相を呈し、まさしくイノベーションの要件に合致したシーンがあったことを思い出します。

一般的な話としては、多くの場合上記の2のケース、不確実性を持つがゆえに経済性を事前に担保出来ないことが足かせとなってイノベーションを阻むことが多いのではないかと思います。そんな時にこの本を読んでなるほど〜と思ったわけです。
イノベーションの理由-資源動員の創造的正当化 武石彰,青島矢一,軽部大, 有斐閣 (2012)
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サブタイトルの資源動員の創造的正当化、という捉え方が絶妙だな〜と思いました。どうやって不確実で成功の担保がなくある程度数を打っていかないと成功しない性質を持つ全く新しい提案について、人・物・金のリソースを多量に投入することを正当化するか、について書かれてます。詳細は読んで頂ければと思いますが、現場の実践者には大変共感する内容が書かれたものでした。新しいことが書いてあるというよりも、皆も同じような状況の中、頑張ってるんだな〜とエネルギー注入する系の本でしたね。今日のTEDxTodai2013、そして慶應SDMのdプロとも共通していますが、資源動員を創造的に正当化するには、どれだけ本気でそのことを考えているか、本気が問われます。そうでなければ創造的に正当化する理由を見出すことなんて出来ないからです。

でも本気の人に出会うと、その周囲の人も影響を受けて本気になる瞬間をこの半年で何度か見てきました。自分ゴト化されて、目の色が変わるという感じ。色々な調整を誰か他人に頼むのではなく、自分の意思で自ら調整していくようになる。勿論年齢が若い人ほど本気に変わる率は高いのですが、大先輩でも『こんなに若い人が頑張ってるんだから俺も!』と奮起し、変わってくれる人もいます。そう1人の本気でもやっぱり難しく、『遠くへ行きたければみんなでいく』なんですよね!

やっぱりどこでも皆の本気、が試されるってこと。どうしたいのか、が問われてるんですね。腑に落ちた1日でした。よっしゃ、やったりましょう!!

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ヤギ編集者